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みなさんは抗生物質が効かない「薬剤耐性菌」をご存知ですか?
この薬剤耐性菌が知らない間に蔓延していくことを、「サイレントパンデミック」と呼びます。
健康な人のサイレントパンデミックの調査に貢献しました
有限会社森山環境科学研究所は藤田医科大学との共同研究で
健康な人のサイレントパンデミックの調査に共同研究者として協力しました。
これまで病院に入院した方々が薬剤耐性菌をどれくらい持っているかという調査はありましたが、
日本国内、全国的に、健康な方の薬剤耐性菌の保有状況を調査した研究は殆どありませんでした。
有限会社森山環境科学研究所の検便検査は全国の食品調理に携わる方、
保育士の方、学校行事で調理をする学生、水道工事の方など
検便検査を必要とされる方々から同意を頂いた上で検便検体を
藤田医科大学に提供し、今回の研究成果が報告されました。

タイトルを和訳すると
日本における地域住民における超多剤耐性・ESBL産生性クレブシエラ・ニューモニエ複合体の保菌状況
となります。
https://journals.asm.org/doi/10.1128/aem.01687-25
(内容は英語です)
要約すると次のような内容です。
1. 何を調べたのか?
私たちの腸内には、もともと多くの細菌が住んでいます。その中の一つに「肺炎桿菌(はいえんかんきん)」という、時に重い感染症を引き起こす細菌がいます。
近年、世界中で以下の2つのタイプが問題になっています。
「毒性が非常に強い」タイプ(健康な人でも重症化させることがある)
「薬が効かない」タイプ(抗生物質が効きにくく、治療が難しい)
この論文は、「日本の街中で普通に暮らしている健康な人たちが、これらの『危ないタイプ』をどれくらいお腹の中に持っているのか?」を全国規模で初めて詳しく調べました。
2. 分かった結果
約600人の便(検便)を詳しく分析したところ、以下のことが分かりました。
肺炎桿菌自体は「ありふれた存在」: 調査した人の約6割(58.7%)が、お腹の中に肺炎桿菌を持っていました。これはごく普通のことです。
「危ないタイプ」は非常に少なかった: 毒性が非常に強いタイプや、多くの薬が効かないタイプを持っている人は、地域で暮らす健康な人の中にはほとんどいませんでした。
3. この研究のメッセージ(どう捉えればいいか)
街中で広まっている心配は今のところ低い: 「薬が効かない菌」や「毒性の強い菌」が、健康な人の間でどんどん広がっているという証拠は見つかりませんでした。
病院での対策が重要: これらの危ない菌は、街中よりも「病院や介護施設」など、免疫力が下がった人が多く、薬(抗生物質)がよく使われる場所で広がりやすいと考えられます。
結論
「肺炎桿菌という菌自体は多くの人が持っているけれど、治療が難しい『危ないタイプ』が健康な人の間で流行しているわけではないので、今のところ一般生活において過度に心配する必要はない」という安心材料になる報告です。
公衆衛生の向上にご協力頂いた皆様に謹んで感謝申し上げます。
これからも有限会社森山環境科学研究所の検便検査サービスをよろしくお願い致します。


